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TORIENAが考える、中銀カプセルタワービルが持つ「人が使う以外の価値」

TORIENA×中銀カプセルタワー
2017.04.15

3月21日、チップチューン・アーティストのTORIENAが中銀カプセルタワービルにて配信番組『中銀カプセルタワービル×TORIENA 45年後の未来』を配信しました。 番組内では、中銀カプセルタワー保存再生プロジェクト代表の前田達之氏、現代美術家の石井七歩氏、写真家の山本華漸氏らとカプセルについてトークが行われました

参照動画:https://live.line.me/channels/92849/broadcast/1807475

石井:TORIENAさん、ここ住みたいと思わないですか?

TORIENA:住んでみたいなって、すごい思いますね。私、ライト層ではあるんですけどスペースエイジとか元々好きで。「スペースエイジの家具欲しいな」と思いつつ、踏みとどまってる感じなんですよ(笑)

山本:ふふふ(笑)

TORIENA:でも、実際こういう空間に来てたら「ああ良いな~、こういうところに住みたかったんだよなあ!」って。

石井:狭いのは大丈夫ですか?かなり狭いですけど。

TORIENA:あー、私狭いほうが落ち着くんですよ。広いと、私小心者だから「はわわっ」ってなっちゃうんです。

山本:隅っこにいるタイプですか?

TORIENA:隅っこにいるタイプですね。

前田:思い切って、住んじゃいましょうよ。

TORIENA:住んでみたいですね。

中銀カプセルタワービルの家賃は幾ら?

石井:大都心ですよ。ここ幾らくらいでしたっけ?

前田:賃貸は6万か7万くらいなので、そんなに。ただ、荷物が沢山あると厳しいかなあ。

山本:僕も沢山のモデルさんをここで撮影してきて、その度に聞いているんですけど割りと8対2くらいで女子のほうが「いや、無い!」って言う感じですね。

TORIENA:あ~(笑)

山本:男子の方が盛り上がりますね!男子は「住んでみたい!」ってなるんですけど、女子は「いや、全然服入んないじゃん」って感じで。割りと女子の方が現実的なんですよ(笑)

TORIENA:ミニマリストだったら大丈夫かもしれないですけどね。でも、結構収納あるんですよね。

前田:そうそう。だから結構住んでる方もいらっしゃって。住んでる方は、服なんかはこの収納で足りちゃうくらい。女性の方だとユニットバスを潰しちゃって、ユニットバスをクローゼットにしてたりもしますね。

TORIENA:結構、改装とかもされていますよね。

前田:やっぱり、45年経っているので。(住んでいる方が)自分の使いやすいように変えています。全部で140カプセルあるんですけど、全部が違うアート作品みたいな感じで。僕らも初めてのカプセルに入るときは、ワクワクします。オリジナルが残っているのか、それとも全く異なるものになっているのか。ピンクの壁だったりとか、赤い壁だったりとか色んなものがあったりするので。そういうのは凄く楽しいです。


修繕前のカプセルは「ラピュタ」の世界?

TORIENA:なんか、箱庭っぽいですね(笑)。Facebookでカプセルの改装のビフォーアフターの写真を見させてもらったんですけど、ビフォーで草が生えてたりしますよね?

前田:草はね……、幾つか生えてるんですよ(笑)

TORIENA:なんで生えちゃうんですか?

前田:なんで生えるかは正式には分からないんですよ。ただ、恐らくは天井の雨漏りが原因で。雨と一緒に鳩の糞が入って、その中に種が混ざっていてですね。何処かの隙間から入り込んだ種は、絨毯が湿っているのでそこから草に。最初は苔なんですけどね。苔が生え、草が生え、それが――。

TORIENA:結構大きいですよね。

前田:草が一メートルくらいになっているということはあります。

TORIENA:ラピュタっぽくなっている写真がね、あったんですよ。

前田:東京は緑が少ないと言いますが、こんな銀座のど真ん中のビルの中が緑で埋まっているという(笑)。そんな凄い状況になっていることがあります。是非、そういう様子も見に来てください。

TORIENA:そうですね!私は改装後の綺麗なお部屋しか知らないんですけど、写真を見たら改装前の様子にも興味が湧いてきましたね。


保存・再生プロジェクトの活動の意義

TORIENA:私、ずっと考えていたんですけど、カプセルタワービルは「オリジナル」じゃないですか。(ビルは)取り壊すか、保存するかで揺れているという感じなんですよね?

前田:そうですね。2007年に一回取り壊しは決まったんですけど、最近は保存したいオーナーも増えてきているので。取り壊しも出来ないし、かといって大規模修繕も(賛同するオーナーの数が)半分までいかないので出来ないという状態になっています。でも、どんどん保存したいというオーナーさんが増えてきているので。増えてくればきちんと大規模修繕をして、保存しようという話になるんじゃないかなという期待を持って僕等は保存活動を行っています。

TORIENA:カプセルタワーからインスピレーションを受けて活動を行っているクリエイターや作家さんは多いですよね。私は建造物としてもそうですし、時代背景の遺産としてもアート作品としても価値があるし、やはりオリジナルをきちんと修繕して残していくべきだなと思っていて。そのために、クラウドファンディングに協力してほしいという話になったんですよね。

石井:素晴らしい!

山本:東京でここまでのアート建築物って、数えるくらいしか無いですよね。考え方が完全に海外と違うので。スクラップ&ビルドの世界なので、面白い建物が無いんですよ。だから、残したいですねこれは。

石井:建築を保存するという考え方が、日本にはあまり無いみたいで。古くなったら建て替えるという考え方が基本にあるので、補修して補修して大切に使うというのはあまり無いですよね?

前田:日本の場合、建物の価値というのはすぐに下がっていくというのがあるんです。土地は永遠に続くんでしょうけど、スクラップ&ビルドといって(建物を)壊しては建て、壊しては建て。建物の価値はそんなに認められない。しかし、そろそろこれからは人口も減っていく時代なので、やっぱり本当は「大事に使っていく」という方向ってこれから来ると思うんですよね。もう来ているのかもしれないし。

TORIENA:「便利で人が使うから」という価値以外の価値が、ここに詰まっているんじゃないかな?と思うので。価値あるものはちゃんと綺麗に直して、残していくべきだなと結構考えて、思いましたね。

石井:「人が使う以外の価値」というのは、キーワードですよね。

山本:西洋の百年建築の考え方が、俺はここにあると思うんですよ。不便ですし、ここに払ってるくらいの家賃があれば他に全然あるんですよ住めるところって。広くて綺麗で、便利なところが(笑)。でもそこじゃなくて色々不便なところもあるんだけれど、工夫して住んでいく。それで心は豊かという考え方なんですよ、(カプセルに住む)色んな人と話していると。スクラップ&ビルドとは真逆の世界がここにあると思うので、良いモデルケースになると思います。日本がそういう考え方に移行していく上での。

TORIENA:そういう思想や価値観がここにぎゅっと詰まっているから、このプロジェクトには成功してほしいと思っています。

(TORIENAが描きおろした中銀カプセルタワービルとのコラボイラストの一つ。コラボイラストはTシャツ・ポストカードとしてグッズ化され、中銀カプセルタワービル保存再生プロジェクトが主催するクラウドファンディングのリターンに活用される)

TORIENAの中銀カプセルタワービルでのミニライブの模様は、以下よりご覧いただけます。

https://www.youtube.com/watch?v=Rtcs4UdD-CI&t=353s

レトロフューチャー建築『中銀カプセルタワービル』とTORIENAがコラボ。名建築保存に向けて、ライブ配信&新曲制作!

https://motion-gallery.net/projects/nakagincapsule2017

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