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ジャーナリスト・清水潔氏が語った #詩織さん昏睡レイプ事件 の深層と「共謀罪」の関係(2017.7.03)#JusticeForShiori

T. Katsumi
2017.07.04

著名ジャーナリストにより昏睡レイプされたという詩織さん事件。なぜ事件後2年が経過して会見が行われたのか,『週刊新潮』との接触,重ねられた取材と捜査。「逮捕状が出ていたのに止められたこと」の深層に,当初から詩織さんの相談を受け,事件の追及に関わっていたジャーナリスト・清水潔さんがいま初めて語る。(1:12:00頃から)

参照動画:https://youtu.be/213CsfqO-yY?t=1h12m00s

整文版(清水氏ご本人より了承済み)※口語調のままではなく文語調に変換し行間の空きなどを微調整したものをいいます。清水氏ご本人にご了承済みです。

倉田

あともう一つ本当に伺いたいのが――全然また別の話ですけど――元TBSのジャーナリストの準強姦事件がありますよね。あれも,どうなったかがハッキリしないまま,続報が待たれるところなんですけれども――

清水

この事件は、「詩織」さんという方が被害を訴えたこと,それから,容疑者が,逮捕状が出ていたという元TBSジャーナリストで,安倍総理とも親しい,著書も書いていた人物であったということ。このことから,さまざまな疑いの声が上がってきているんですけれども、この事件について,前々からお伝えしなければらないことがあると思っていたので、今日はそのことについてお話させていただきたいと思います。

詩織さんが記者会見で色々お話をされたとき、ネットで「これは政権に対する攻撃なのではないか」「政治利用してるのではないか」「本当の話なのか」というような,ひじょうに誹謗中傷的な、無責任な声が上がりました。

これについて、ちょっと否定しておきたいと思います。

実は詩織さんには2年前,直接相談を受けたことがあります。今日,これは初めてお話するのですが、時系列で整理すると、2015年の4月3日に事件が起き,詩織さんはその後で警察に相談しています。最初は,所轄の警察もあまり動いてくれなかったのですが,その後,証拠を集めて逮捕状を請求したと,いうことになりました。そして,6月3日に逮捕することになっていたところ,突然、取り止めになってしまった。

これに疑問が残っているわけです。

私が詩織さんから相談を受けたのは、その年の7月の末でした。ちょうど,[容疑者が] 逮捕されなかった日からひと月くらい経った頃でした。相談に来られたのは全く個人的なルートで、私のところに直接訪ねてきてくれたのですが,その時の彼女の「こんな被害に遭った」という説明と,いま彼女が訴えていることは、全く同じです。で、私は結構くどいですから、散々訊きましたが,そこは全く変わりませんでした。

だから [彼女の言う事の] 信頼性は高いと常々思っていたのですが,すぐに報じられることはなかった。というのも、ニュースの標準的なスタイルは「逮捕されました」というものだからです。それが,「逮捕されなかった」となると、まず疑問が生じるわけです。その”理由”が,まずわからないから。そうなると、相当,取材しないとこれは難しい。本当に、これは誰かが捜査の妨害をした,あるいは、”捻じ曲げた”,というような事実があったのかどうかを、きちんと調べていかなければならない。

結果として,長い間取材を重ねてきたのですが,そのうちに、「書類送検になるらしい」というような色々な話が出てきて、一体どうなっていくのだろうと,不安になった時期もありました。とくに、当時その元TBSのジャーナリストは,今ほど著名ではなく,あくまでこの後で本をが売れたりして著名人となったので,今やっと,報じられても致し方のないいわば「半公人」でとなりました。

そういう変化があったことで,この2年間で状況が大きく変わってきたのです。

そんな矢先に,週刊誌がこの情報を聞きつけて、僕に取材をしたいということで照会があったわけです。詩織さん本人にも相談をしたら,「是非、きちんと,このことを世に出したい」と。私も思いは同じだったので、では週刊誌の記者と会ってみますか、ということで紹介をし,これが『週刊新潮』でした。

そうやって,取材が開始されたのです。

この週刊誌記者がなかなか素晴らしく、当時の刑事部長に直接取材を行いました。

倉田

逮捕寸前に指示を出したと言われている,”あの方”ですね。

清水

そうですね。逮捕状があったのに、逮捕をやめさせたという話があったのですが,「それを指揮したのは私だ」と,本人自らが直接認めたのです。この段階で捜査が捻じ曲げられていたということを,ご本人が認められたのです。そういう経緯もあって,初めて,週刊誌で記事になり、記者会見を開くことになった,というわけです。

その後で,ご存知の通りの展開となってきたと,こういう順番だったのです。

それで,きょう私が一番言いたいことは、2年前から [詩織さんに] 聞いている話は,きわめて信憑性が高いということ。何も変わっていないということなのです。当時,[容疑者が] ”安倍総理と親しかったジャーナリスト”ということでは全くない段階の時に,詩織さんからこの話を聞いているので、政治利用というものでは全くなく、本当に、性的事件の被害者だったということなのです。

そして,こういったこと [不正義] を放置していては,社会は良くはならない。そういう思いで,[詩織さんは] 自身の名前や顔を出して訴えているのだということを,きちんとお伝えしておくというのが私の立場であるべき,ということで,今日はお話をさせていただきました。

倉田

清水さんのような第三者の方が、客観的に”実はこうだった”,というお話を聞かせていただいて、本当に良かったと思います。というのも,「ハニートラップだったのでないか」「山口氏が有名になったこの時期にこんな話を」「いまさら,2年前の話が出てくるのはおかしいのではないか」というような,本当に、心ない論調のことを言う人がいるからです。でも、いまの話を聞けば,実は2年前からずっと動いていた事件であって、たまたま,表面化したのが今である,というだけの話だったことが,あらためて解りました。

清水

そう。そこの部分を承知していただきたい,という風に思います。

大竹

この方はテレビにもお出になって、私もお顔を拝見したことがあるのですが、この「逮捕状」が「出なかった」と。逮捕状があったのに──?

清水

逮捕状はありました。あったのです。この事件で一番大事なのは,そこです。逮捕状が出ていたのに、逮捕をしなかった、ということなのです。

倉田

そんなことがあるんですか?

清水

まずない。まずないです。ほとんどないです。

ゼロとは言いませんが、これはよっぽどおかしいことなのです。というのも、警察官は何とかして逮捕したいからです。逮捕し,自供をとるとか証拠を集めるなどして──

大竹・倉田

そうですよねえ。

清水

とくに準強姦になると、これは密室だから,なかなか色々と難しいわけです。

大竹

でも、一緒に乗りつけた車の映像だとか、色々な資料が出ていますよね──

清水

DNA鑑定なども行われていて、そういう意味で、元ジャーナリストと性行為があったということは,化学的ににも証明されています。その上で取った逮捕状であったのです。にもかかわらず,成田空港での逮捕直前、容疑者が戻ってくる時に,[警察官] が逮捕を待ち構えていたら電話が入り,「やめにする」という話になった。何が起きているのか,[詩織さん側には] 全くわからないまま、事態が進んで行ったったわけです。この状況が 明らかになるのに,2年の月日を要したと。そして,ようやく形が見えてきたということなのです。

倉田

これはまだ「終わって」はいないですよね?

清水

警察的には「もう終わった」ということでしょうね。でも,これはやはり多くの方々の気持ちとして、「これはおかしい!」と。とくに,この捜査指揮をしたという刑事部長が,いま警察庁の『組織犯罪対策部長』という肩書きにあるということ。 つまり、「共謀罪」を執行する責任者なのだということを考えれば,当然のことです。

(少し間があり)

倉田

この逮捕状を”取り消した”という方が──?

清水

そうです。”取り消した”というより,”捜査指揮を行い逮捕させなかった”,といわれている刑事部長が、「共謀罪」をまさに運用する責任者なのです。

そこで,「これをみなさんはどう思いますか?」──ということなのです。

大竹

これはとても……困った。

倉田

ちょっと……恐いですね。

清水

そういうことです。そういう現実があるということを知らないと、「共謀罪」の本当の姿というものは,よく見えてきません。

倉田

だったらますます、この事件は絶対,うやむやに終わらせたらいけませんよね。裁判なり何なりをちゃんと行って、それで客観的な証拠を積み上げて、本当にどういうことがあったのかということをハッキリさせないと。

大竹

どういうことがあったのか、なぜこれが揉み消されたのかというのは、どの辺りまで事情が明らかになっているのでしょうか?

清水

そこなのです。この刑事部長が全く,何の問題もない判断で捜査を中止した,あるいは逮捕させなかったのか。より大きな力が働いていたのか、そこの部分がまだ明らかになっていないわけです。

いま,「検察審査会」という所に、被害者の詩織さんが不当であると訴えていいます。これがどうなるかというのも注目されていて、もし,強制起訴のようなことにになっていけば、もう少し明らかになるかもしれないと。

倉田

それは,いつ頃,明らかになるのでしょうか?

清水

まだ,これはちょっと判りません。

大竹

清水さんの仰る通り、その「詩織」さんからの証言が相当に信憑性が高くて、終始一貫変わっていなかったということであれば──

倉田

2年前から,ずっと続いてる事実なのですものね──

大竹

これまでの事実を踏まえると、そういうことが『歪められてしまう』ということになりませんか?

清水

そうですね。ちょっと [話が] ゴチャゴチャになって申し訳ないのですが,一つは、そういった重大な性犯罪があったが何のお咎めも受けていないということ。もう一つは、逮捕状まで出ている事件が,何かによって握り潰されたということなのですよね。

この2つの問題,とくに、一般の方にとって──女性の方にとって、1つ目も重大なのですが──多くの人にとって、2つ目、”司法が歪められている”とするのならば、とてつもない問題だということがわかります。

だから,他人の問題ではなく,自分の問題だと捉える必要がある,ということですね。

倉田

本当に恐ろしい!

大竹

この後、どこまでこれがきちんと判ってくるのかが──とっても大事ですよね。

倉田

大事ですね。

だから,私たちは,このことを忘れてはいけないです。

大竹

だって,俺たちの信用している警察だからね!

倉田

そう!

清水

そうなんですね。
実際問題,何か困ったことがあったら警察に相談するじゃないですか。

倉田

そう!いきます!

でも,その警察が──

清水

そうそう!でも,所轄で最初に相談に乗ってくれたおまわりさんは,結果的にはすごく頑張ってくださって,証拠を集めて,逮捕状までとったわけですよ。

大竹

そうですよね!

清水

だから,そこは高く評価したいのですが,そこから先が,「何でこんなことになっているんだ」ということが,『大問題』なのですよ。

以上


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